私たちが生きることと、「食」という問題は切り離せない関係にあります。
かつては「生産者」と「消費者」が密着していました。しかし、現代では地域社会が希薄になりました。それによって「生産者」と「消費者」が分断され、「食」と「農」の問題は、私たち一人ひとりとは縁遠いものになってしまいました。
そんな「食」と「農」の問題に取り組む元ivoteメンバーがいます。
もぐもぐPJの代表を務める東京農業大学2年の大村徹太さんです。今回はそんな彼にインタビューを行いました!!
もぐもぐPJとは
――まずは、団体の概要について教えてください。
私が代表を務める「もぐもぐPJ」は、東京農業大学の国際食料情報学部 食料環境経済学科 のメンバーと1名の外部メンバーで構成されています。発足は、2018年3月と若い団体です。「食」と「農」の問題をテーマに活動しています。
これまでには、収穫祭に向けた、食品の加工・生産・出店やインスタグラムの運営をしてきました。
団体を立ちあげるきっかけは、授業です。農業がメインの学科なので「食」と「農」の問題に触れてきました。そこで、問題解決する上で消費者の当事者意識の不足を感じました。
例えば海外輸入食品を食べるときに、安全性に不安を感じたことはありませんか?それぞれの消費者が社会問題の要素になっていることを伝えたいです。
「食」と「農」の問題
――「食」と「農」には具体的にどのような問題があるのですか?
生産者と消費者の食に対する意識が乖離しています。それは消費者が都市部で生産者が農村部とに住んでいるなると尚更顕著です。
食の安全に関して言えば、自分が食べているものが「どのような安全基準を超えてきたか」というものは考えていないと思います。
「スーパーに置いてあるということ」や「国産であるということ」は一つの安全の指標でした。しかし、毒餃子事件などで食に対する安全意識は高まっています。ここに生産者がどう対応できるかというのが問題です。
生産者が対応しきれてない部分もあると思うし、消費者にとって安全性が見えていない部分があると思います。
一方で、必要以上に安全を求めてコストが肥大化することも良くありません。
消費者の「安全」に対するニーズを生産者が的確に把握する。そのうえで、生産者が出す「安全」に対するアウトプットを効率的に、あるいは楽しく消費者に届ける。
それをつなぐ架け橋になりたいというのが僕たち「もぐもぐ」のビジョンです。
生産から消費の工程を見える化することで食の安全性が可視化できます。更に、そこから発展して消費者の他の【「食」と「農」の問題】対する関心も高まってくると思います。
もぐP 実績とビジョン
――これまで、もぐPが行ってきた実績や、今後のビジョンを聞かせてください。
東農大の収穫祭で桃の瓶詰め等を自分たちで加工・収穫・生産まで担当したことが団体として1つの自信になりました
またその生産過程を動画にしました。これが新企画の元になっています。現在は、「生産者」と「消費者」を繋ぐ新企画を準備しています。
――もぐPは社会の中でどのような役割を担いたいですか?
近年、有機農業や6次産業化が話題ですが、いきなり政治から動いたのではなくて市民運動から始まりました。
有機農業とは?
――近代農業が化学肥料と農薬を武器に省力型農法によって推進されているのに対し,土壌中の腐植などの有機物を栄養に作物をつくる本来の農業のあり方をいう。
コトバンク「https://kotobank.jp/word/有機農業-144669」
6次産業とは?
農林水産省「http://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/6jika.html」
――農林漁業の6次産業化とは、1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取組です。
そのように、僕らは小さい団体ですが社会に対して解決の糸口となる提案をしていきたいです。
おわりに
その道のことは、その道のプロにしか分からない。このような「分業」におけるメリットを我々の社会は享受してきました。
一方で、そのことによる問題も出てきています。
我々「一般」とその道の「プロ」を、デザインやユーモアを使ってつなごうとする彼らの取り組みには、多分野に通じるものがあると思います。
今晩の料理は、どこからやってきたのかな、、、
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