#ももべっきゆるトーク 政治を楽しく語るロールモデルを!

インタビュー

若者が政治に関心を持つには?

ーー今の「政治」について何か思うことはありますか?

別木 「政治」に対して思うことというか、私は単純に自分に合う政党を見つけたいという感じです。もともと私は政治に期待している人間で、政治が変われば、私たちの生活も変わると信じています。私たちの身近な声が地方議会や国会に届いて、政策立案に繋がればいいなあと思うんですが、現実は違う。

能條 今の政権に不満を持っていたとしても、野党が変えてくれる感じもしないです。

ーー我々も時々政治には限界があると感じてしまいます。

能條 私自身政治への期待はすごくあります。例えば女性の社会進出やジェンダー論といった課題は、野党の方が実現してくれそうな期待がありますが、野党の党首などをみると、ほとんど男性で年齢層も高い。本当にオルタナティブとして機能してくれるのかというと甚だ疑問です。

別木 この状況を打破するには、地方議会の存在がカギだと思います。やっぱり国から変えるのは難しいので、今自分が困っていることを地方政府に届けていくことで、身近なことが変わってくるんじゃないかと。

ーー若者の政治離れについてはどう思いますか?

別木 そもそも若者は自分たちのこと「若者」と認識していません。年配の方が若い世代をまとめて「若者」と呼んでいるだけでそれ以上の意味合いはありません。私たち2人はたまたま政治に関心があっただけなので、政治に関心がない人に「けしからん」と言うのも違う気がします。

能條 私も同じ考えで、そもそも自分が若者というグループに属する前から「政治」は遠い存在だったので、若者が政治から離れているという印象自体があまりないです。だからといってこれが若者のせいだとも思いません。若者が影響を受けてきた環境や教育は少なからず一因だと思うし、そもそも大人も投票に行かないですよね。こういった構造を変えていくには若者自身が変えていく意思が必要なのだと思います。

別木 先ほど地方議会から変えていくことが大事だと言いましたが、現実をみると今は国会よりも地方議会の方が遠い存在のように感じます。この前女性議員の方とライブをした時も思いましたが、地方議員は町内会や商店街を回って地元に根付いた票を獲得しています。つまりそのような組織とは関係が薄い若い人の意見は反映されにくいですよね。ただ小さい組織において、大きなことを変えることは難しいですが、逆に小さなことなら変えることができますし、スピード感も早いはずです。

ーーそもそも投票率が下がることは悪いことなのでしょうか?

能條 問題であるとは認識しています。私たちは消費税などの税金を納めているので、自分たちの社会は自分たちで決められた方が納得感は高まるはずです。みんなでそのようなことを決め、社会をもっとより良くすることが投票なので、その意味で投票率が低いのは問題だと思います。

ーーそれでは若者が政治に関心を持つにはどうしたらいいのでしょうか?

能條 若者の投票率は30%程度ですが、アンケートなどで「社会問題に関心がある」と回答する人の割合が60%を超えることもありました。なので今の10代・20代はそこまで社会に関心がないわけではないんです。社会への関心が政治に繋がっていることに気づいたり、投票コストが下げたり、この候補者には投票したいという期待感を持つことができれば、変われると思います。そのためには政策の情報などがもっと分かりやすく、そして身近にあるといいですね。

別木 そういった意味でも、私たちのTwitterライブにように政治を楽しそうに語るロールモデルが必要とされていると思います。例えば「政治に期待することは難しいよね」と寄り添いつつ、「じゃあどうするべきか?」を一緒に考えることで政治への見方も変わりますよね。なので普段からできるだけ政治に関心がない人たちを批判することは避けています。特に私の妹がそうでしたからね。

ーー潜在的な関心はあるものの、次の一歩に繋がっていないわけですね。

別木 そのためにも、まずは政治家と話す機会が大事だと思います。女性議員の方と話していて思ったのが、当選する人が変われば、通る法案も変わるということです。それに政党の議席率によって、可決される法案・条例も全く異なります。政治家の為人を知ることが大事だと改めて感じました。

身近で小さな成功体験が求められている

ーーこの問題は若者と政治家のコミュニケーションがカギになりそうですね。そのためにも期待感できるようなカリスマ性が政治家に求められているのでしょうか?

能條 カリスマ性じゃなくてもいいと思います。「政治って必要だよね」と思えることが大事です。例えば先日緊急避妊薬が市販化される動きがニュースになったことで、政治にあまり関心がない友達の間でも大きく話題になりました。結構政治マターですが、これをきっかけに政治で変えられることってあるんだと気づいた人も多いと思います。なのでカリスマ性というよりも、有権者の間に小さな成功体験が生まれると、必然的に関心を持つ人も増えてくると思いますね。

別木 緊急避妊薬のニュースは本当にいい例だと思います。私の周りにも、そのような問題を抱えていて人がいて、ニュースを知った時に「初めて政治に関心を持った」という人がいました。

能條 他にも女性議員の橋本ゆきさんは避難所で携帯を充電できるよう整備したというのを聞いて、普段あまり意識していなかったことから「確かにそれ必要だよね」と感じましたね。政治ってまだまだやるべきことが身近にたくさんあると再認識しました。

ーー身近であるがゆえに気づくことができないこともたくさんありそうですね。

能條 ちょっとしたニュースを知っていくことから自分なりの考えを持っていくことが大事です。

別木萌果さんTwiter

能條桃子さんTwitter

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