【KPOP?ダンス?】韓国の選挙活動から日本の投票率を考えてみた

政治コラム

2020年4月15日に投票が始まった韓国の総選挙。

それに際してツイッター上では「韓国の選挙報道が面白い!」というツイートが盛り上がっています。

日本では選挙というと”かたい”イメージがあると思いますが、韓国での選挙活動や報道を追いながらどのような違いがあるのか見ていきたいと思います。

韓国の選挙

筆者が韓国に行き思ったこと

私は2017年当時、韓国の大統領選を現地で見てきたのですがとても熱かったですね。

当時は韓国で最も政治的な活動が活発に行われていると言われている光州広域市に滞在していたのですが、候補者の名前の入った替え歌に合わせてダンスをしたり、ラップしたりと本当に自由な選挙活動が展開されていました。

洪陣営だけではなく、各候補の陣営がそれぞれ独自のチームを抱え、技量を競っている。韓国大統領選のもう一つの闘いだ。

 中央選管によると、韓国の大統領選で候補者の「ロゴソング」が解禁されたのは、民主化から10年を経た1997年12月の第15代大統領選挙。ダンスチームもこの時にお目見えした。軍事政権時代を経て、民主化の定着を示す光景の一つだった。

https://www.asahi.com/articles/ASK537K7YK53UHBI02W.html

このように、踊って歌う選挙活動はもはや選挙時には当たり前となっており、むしろ日本の街宣車を使って

『○○区より立候補しております、××△△でございます!××△△に…』

というような自身の名前を連呼する選挙活動は光州ではあまり目にしませんでした。

韓国の選挙報道

韓国の選挙報道は先ほども言ったようにとても盛り上がっています。

火曜に大統領選の投票日を迎えた韓国のテレビ業界は、少しでも視聴率を上げようとこれまでにないほど選挙報道に力を入れていた。

韓国大手メディアのSBSとMBCニュースは、対戦格闘ゲームの「ストリートファイター」や映画『ロッキー』、「ポケモン」など人気のキャラクターを使った加工映像を多用した。

ネットで最も話題になったのは、SBSが製作した海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』をまねて選挙結果を発表したアニメーション。候補者をゲームの登場人物に見立てて得票率を発表した。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/05/post-7563.php

ユーモアある報道がされおり、チキン屋でもスクリーンにテレビ番組が映し出され、チキンを食べながら一喜一憂する人もいたりと、非常に国民の関心度も高いように思います。

【韓国大統領選挙】日本と韓国の選挙はココが違う!

選挙期間中のソウル市内は、まるでソウルという大きな土地を利用した「選挙テーマパーク」。

https://www.huffingtonpost.jp/atsuya-yoshikawa/korea-presidential-election_b_16632564.html

「こんな風に報道してくれれば関心を持つのに!」という意見もちらほらとあるようで、ぜひ日本のテレビでもこんな番組を見てみたいですね!

日本だとどうなる?

韓国でのユーモアある報道や、ダンスをする選挙活動など。

一方日本にそれが導入された場合に、どのようなことになるのでしょうか。

私は”投票率はあまり変わらない”と考えます

政治的有効性感覚

なぜなら「政治的有効性感覚」を持たない状態で投票行動を刺激する・促すような報道や活動を行ったところで、初回は投票率が高まる可能性がありますが、次回以降は投票率が元の通り低水準になってしまうのではないかと考えます。

一票の価値を正しく感じることができなければ、目の前の生活を優先させるのは当然のことなのです。

もちろん、韓国のような選挙報道や選挙活動が投票率向上に全く影響を与えないとは言い切れませんが、表層的なアプローチだけではなく、より政治的有効性感覚を学生へ与える

主権者教育
学校内民主主義
若者へのエンパワメント

などに取り組んでいく必要性があるでしょう。

主権者教育

実際に学生団体ivoteではこの一票の価値や政治参画の重要性を学生へ伝える主権者教育を事業として行っていますが、主権者教育が本格化された18歳選挙権導入以来も若者の投票率は低下しており、主権者教育が投票率に大きく効果的な影響を与えているとはいえません。

もちろん現場の先生方からも好意的なフィードバックを頂くことが多く、団体としては主権者教育の有効性を感じています。

主権者教育(政治的教養の教育)実施状況調査について(概要)
https://www.mext.go.jp/content/20200323-mxt_kyoiku01-000005838_2.pdf

しかし、関係団体・NPO等と連携を行うという学校は4.9%と非常に低い数値となっており、実践的な出前授業などを行う外部団体との連携は進んでおらず、市場が狭いというところも継続可能性を狭めている要因なのではないかと思います。

このような現状からも主権者教育の抜本的な見直しが必要なのではないかと感じます。

授業の中で「政治的中立」をどう確保するか。依然として悩み、二の足を踏む教師も多い。安倍晋三政権は今、主権者教育より、保守的な価値観を重視するような道徳教育に力を入れているようだ。だが何のために投票するのか、民主政治の大切さを学び、生徒一人一人が考えて意見を交わすのが主権者教育の原点だ。政府は現状を把握して早急に立て直す必要がある。

https://mainichi.jp/articles/20190728/ddm/005/070/037000c

SNSでは盛り上がったように感じるかもしれないが、想像以上にSNSは分散化されており、あくまで一部の「政治サークル」で盛り上がっているに過ぎない。
ある学生団体の調査では、同じ大学の学生7割が投票日さえ知らないという結果が発表されている。(投票日「知らない」7割 NPOが長崎大で学生131人調査

https://news.yahoo.co.jp/byline/murohashiyuki/20190724-00135211/

さいごに

「投票に行こう」ということを伝えることだけを目的とした啓発活動等には限界があり、ivoteとしても今後より実践的な主権者教育の授業開発などに取り組んでいきたいと思います。

ぜひ記事をご覧の皆さんにも、政治に参画する必要性を再度確認し、社会を構成する一員として自己を認識し、参画していくということをしていただけたらと思います。

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