イチローが国民栄誉賞を辞退するワケ

イチローが国民栄誉賞を辞退するワケ

新年度を迎え、待ちに待ったプロ野球が開幕しました。今シーズンも非常に楽しみです!(筆者は西武、オリックスが好き)

しかし、残念なニュースが一つ。3月21日、メジャーリーガーのイチロー選手が引退を決断しました。

最低50歳まで現役でやると言っていたこともあり、まさかこのタイミングで引退するとは誰も予想できなかったでしょう。

今回の記事ではイチロー選手の功績を振り返ります。

そしてもう一つ気になる点が。引退後、日本政府は国民栄誉賞授与を検討していましたが、イチロー選手はこれを辞退。実はこれで3度目なんです。

なぜここまで頑なに辞退するのでしょうか?

イチローの輝かしい経歴

野球ファンの方は説明するまでもないとは思いますが、改めてイチロー選手の輝かしい経歴をご紹介しましょう。

高校時代はピッチャー

プロの世界では打者として活躍していましたが、高校時代はなんとピッチャーでした。

とは言ってもプロで野手に転向する選手は意外にいたりしますが、知らなかった人にとってはかなり意外に思いませんか?

ちなみに、ピッチャーとしてメジャーの公式戦で登板したことがあります。

当時イチロー選手が所属していたマーリンズの公式戦最終試合、勝敗が順位に影響しないことから、自分から志願して登板をしました。

結果は1回2安打1失点とまずまずの出来でしたが、本人は試合後に

「 2回目はいらないです。2度とピッチャーの悪口は言わないって誓いました。」とユーモアを交えながら自身のピッチングを振り返りました(笑)

それでも、試合中に変化球を投げたり、球速143キロと41歳の野手とは思えないような投げっぷりでファンを沸かせました

参考:日刊スポーツ イチロー投手143キロにショック「悪口言わない」 https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/1548924.html

打者としての偉大な記録

そんなピッチャーとしての才能もすごいものですが、やはり打者としてのイチローをここで語らずにはいられません。

メジャーリーグ年間最多安打数

2004年のシーズンでイチロー選手は年間で262本のヒットを打ち、メジャー歴代記録を作りました。

年間最多安打数は1920年にジョージ・シスラーが257本のヒット数を記録して以来、誰も破れなかった記録です。

そしてこの記録は今日まで破られていません

日米通算4367本安打

さらに歴代安打数は世界1位の記録。その数は4367本!!

しかし、これはあくまで日米通算であり、メジャーだけでのヒット数ではないことから評価の仕方に議論の余地がありますが、ギネス記録に認定されています。

バッティングだけでなく守備も!

輝かしい記録はバッティングだけではありません。

メジャーにはゴールドグラブ賞という、ポジションごとにその年で最も守備の優れた選手に与えられる賞があります。

数少ない選手にしか授与されないにもかかわらず、イチロー選手はこれを10年連続で受賞しています。

守備範囲の広さと、ピッチャー時代から培ってきた強肩を駆使して、守備でも大活躍をしてきました。

足も速すぎ

さらに足も速く、たくさんの盗塁数を積んできました。

メジャーでは盗塁成功率81.3%と驚異的な数字を誇っています。

参考:J sports コラム&ニュース イチロー、MLB公式サイトが伝えた「20の驚異的な事実」 https://news.jsports.co.jp/baseball/article/20190310215984/?p=1

そもそも国民栄誉賞とは?

それでは本題に入ります。まずはじめに国民栄誉賞とは何なのでしょうか?

1目的

この表彰は、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えることを目的とする。

2表彰者

内閣総理大臣

3表彰の対象

内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして表彰することを適当と認めるものに対して行う。

参考:内閣府 国民栄誉賞
https://www.cao.go.jp/others/jinji/kokumineiyosho/

これまでに王貞治さん、美空ひばりさん、長谷川町子さん(サザエさんの作者)、羽生善治さん(将棋)など27人の方が受賞しており、その分野は多岐にわたっています。

ちなみに王貞治さんは最初の国民栄誉賞受賞者ですが、実は日本国籍ではないんです。(中華民国)

このことから対象者は日本人だけではないことが分かります。

イチローが辞退する理由

辞退するのはこれで3回目。

1回目はメジャー一年目で大活躍したシーズンに授与検討をしましたが、「まだ若いので、できれば辞退したい」と返答。

2回目はその3年後にシーズン最多安打の新記録を樹立をした年に政府は再び検討しますが、「 プレーを続けている間はもらう立場にはない」とこれも辞退。

そして3回目は先日の引退後を機に再々アプローチをしますが

「人生の幕を下ろしたときに頂けるように励みます」と辞退しました。

なんともイチロー選手らしい姿勢です。

参考:日刊スポーツ 「イチロー氏 国民栄誉賞受賞を辞退 その理由とは」 https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/201904050000325.html

中にはこんな意見も

国民栄誉賞を廃止せよ

先日、元東京都知事の舛添要一氏がTwitterで

「 イチローは、愛知県や日本国を越えて活躍した。スポーツ選手には成績こそが勲章であり、それ以外は不純物だ。」
「栄誉賞などというものは、基準が不明確、受賞者にも却って迷惑という理由で、私は廃止を主張し続けている 」と主張しています。

同氏はその例として、羽生結弦が選ばれている一方で、水泳の北島康介や体操の内村航平が選ばれていないのは不公平であると述べています。

不純物?これには賛同しがたいですが、的を射た意見ではあります。

明確な基準がないのは大きな問題と言えるでしょう。

おわりに

イチロー選手は世界中のファンを魅了してきました。

偉大な記録のみならず、彼の品格や人間性は立派なもので、真摯に野球に向き合う一方、ユーモア溢れる言動で多くのファンから慕われる存在でもありました。

そして、何よりも彼は日本人が世界のトップレベルで戦えること背中で私たちに示してくれました。

国民栄誉賞を受賞したか否かにかかわらず、イチロー選手が未来永劫、日本人の誇りであることは言うまでもないでしょう。

新シーズン、新学期、新元号発表と身近なことが絶え間なく変化していく中、引退という決断は非常に寂しいものですが、これからのイチロー選手の活躍にも目が離せません。

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