2019年夏、参議院選挙が行われることはご存じですか?
衆議院選挙は、総理大臣が変わったり、政権与党が変わったり政治に大きな変化をもたらします。そのため世間やメディアも大きく注目します。
対して参議院選挙はそういったことはない。
いったい何のために参議院は存在し、参議院選挙は何のために行われるのでしょうか?
今回は衆議院と比較しながら、参議院の意味について考えてみたいと思います。
二院制
現在、日本では衆議院と参議院の二院制を採用しています。
ではそもそもこの2つは何が違うのか、それぞれの特徴をみていきましょう。
衆議院 | 参議院 | |
465人 | 議員定数 | 245人 |
4年 | 任期 | 6年 |
総入れ替え | 入れ替わり | 3年ごとに半数ずつ |
あり | 解散 | なし |
25歳以上 | 被選挙権 | 30歳以上 |
小選挙区比例代表並列制 | 選挙制度 | 大選挙区・小選挙区非拘束名簿式比例代表並列制 |
国会というと一括りのイメージを抱きがちですが、比較してみてみるとこのような違いがあります。
参議院は一気に全員を選ぶのではなく、3年毎に半数ずつ、選挙で選ばれます。
7月に行われる予定の参議院選挙も半数の124人を選ぶものになります。
両院のもっとも大きな違いは、衆議院が任期4年・解散ありなのに対して、参議院は任期6年と長く解散もなしです。それぞれ衆議院は短いスパンで議員が入れ替わるので今の国民の声を反映しやすい、一方の参議院はゆっくりしっかり落ち着いて政治に取り組めるというメリットがあります。
違いは様々ですが、多くの人が衆議院>参議院というイメージをもっているのではないでしょうか。
衆議院も参議院も、国会を構成する二院ですが、以下の点で衆議院は参議院よりも強い権限を与えられています。
・法案の再議決
・予算の先議権
・条約の承認
・内閣総理大臣の指名
両院で多数党が異なり、意思が一致しないような場合、国会の運営が停滞しないように衆議院の権限を少し強めているのです。
では参議院は何のために存在するのでしょうか?
参議院の役割
1つの役割はダブルチェックを行い、衆議院の暴走を抑えることです。
日本は議院内閣制を採用しており、衆議院の与党党首が内閣総理大臣になることが原則であり、基本的に「衆議院」と「内閣」は融合しています。
しかしそうなると衆議院の与党は行政権も立法権も持った強い存在になってしまいます。
そこで参議院が存在することで、立法機能を分割し1つの議会の多数派による専制を抑制することができます。また衆議院の衝動的な行動をチェックすることで、拙速の決定を避け慎重な審議を可能にします。
結果的に不必要な法案が経過するリスクを減らすことに繋がるのです。
2つ目は幅広い国民の意見を反映することです。
先程述べた通り2つの組織で差をつけているため、両院で異なる視点を持つことができ、国民の多様な意見や利益を細やかに代表できます
まとめ
以上のように参議院にも意味、役割があります。
私たちはその役割を発揮できる人材を選挙で選ばなければなりません。
参議院に意味を持たせることができるのは私たち有権者の一票なのです。
是非このことを意識して、投票に行ってください
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