AIは超人なんかじゃない。 〜情報科学が一般教養になる時代へ〜

政治コラム

平成が終わり、「令和」へと西暦が変わりました。平成の約30年だけを切り取っても、他の西暦にみないほどITをはじめとしたテクノロジー全般が進歩した時代であったと言えるでしょう。

特に、平成最大の驚異(であり脅威)となったのが「AI」では無いでしょうか。

「AIに仕事が奪われるのか」という話題が世間を賑わせていますね。

そこで皆さん、突然ではありますが「AI (人工知能)」「機械学習」「ビッグデータ」これらの言葉の違いについてきちんと明確に説明することが出来ますか?

少し考えてみましょう。

AIと、機械学習と、ビッグデータ

ちょっと難しかったでしょうか。それでは、以下のテキストをもとに答え合わせをしましょう。

『山口和紀「東京大学教養学部テキスト 情報」 東京大学出版会』

↑東大の1・2年次の必修科目で使う教科書になっています。初心者でもこれだけでかなり情報科学全般に詳しくなれるよう、理解を深めやすい1冊となっています。

「AI (人工知能)」

Artificial Inteligenceの略称で、人工的な知能と和訳されるように、人間の知能活動が機械でも実現できることを目指す研究分野。「知能」自体の定義がないことから、AIの定義は研究者に寄って異なる現状がある[1]。例えば松尾豊先生(日本ディープラーニング協会理事長・東大教授)は「人工的に作られた人間のような知能、ないしはそれを作る技術」と定義している。

「機械学習」

データや経験からシステムに自動的に知識を習得させる技術である。応用例として、天体構造のパターン発見が挙げられるが、1つ1つの天体現象のデータを収集し、そこから規則的なパターンを機械が見出している(=学習する)。

「ビッグデータ」

情報機器で取り扱われるデータの量が日々巨大化していることをビッグデータという名で呼ばれる。人間の社会行動や科学的な現象をセンサーや通信技術などによって集められるデータが膨大になったのと同時に、そのような大容量のデータを処理できるだけの技術が進歩したという双方の要因によるものである。

これからの社会と私たち

今後、これらの技術が社会の歯車となっていきます。

しかしここで間違って解釈してはいけません。あくまで技術は人間が発達させるものなのです。

これらの技術の仕組みを知らないまま、ただ漠然と「技術進化に伴うリスクを挙げる批評家」になっては本当に仕事を奪われる格好の餌食となるだけです。つまり、これから新技術に対して正しい理解をすることが私達に求められています。

先ほど紹介したテキストのように、東京大学では2016年から「情報」が全学生の必修科目となっています。このような動きは、情報という学問領域を文系理系関係なく誰もが学ぶべき一般教養であることが言えるでしょう。

昨今では、情報処理技術者試験やG検定など資格試験の勉強を通じて、情報技術への理解を深めることもできます。もうWordやExcelの使い方を学ぶ「情報」の授業はとうに時代遅れなのです。

ぜひ皆さんも、技術を使いこなしてより充実した人生を創造しませんか。ワクワクはもうすぐそこにありますよ。

参考文献・資料                                         

[1] 松原仁 人工知能学会会長「第3次人工知能ブームが拓く未来」

人工知能(AI)の現状と未来 – 総務省

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