今年、2020年はアメリカ大統領選挙の年!筆者はオリンピックと同じタイミングで覚えていましたが、今年のオリンピックは延期になってしまいましたね…。ただ、大統領選挙はありますよ!
トランプ大統領は共和党出身、そして民主党からはバイデン氏が指名されました。共和党と民主党の大まかな違いを知っておくと、大統領選のニュースがぐんと面白くなります。
今回は共和党と民主党の違いについてみていきましょう。
共和党
(共和党のシンボルはゾウ)
歴史
共和党は1854年、奴隷制度も廃止を訴えていた勢力が集まった人々で構成されました。その頃のアメリカは奴隷が必要な綿花の栽培をしていた南部と、商工業が中心だった北部で分かれていました。北部側である共和党の初代大統領は、エイブラハム・リンカーンです。
当時の支持基盤は、白人プロテスタントや起業家、農家、そしてアフリカ系アメリカ人でした。奴隷制度の反対の思想は、当時は革新派的な立ち位置でした。現在の共和党の立場は保守派なので、真逆であるといえます。
この逆転が起こったきっかけとなった出来事があります。それは世界恐慌です。これが起こった時にアメリカを立て直したニューディール政策を行った人物はフランクリン・ルーズベルトです。彼は民主党出身でした。この間に社会福祉や政府による経済への介入が進められ、その時、共和党は民主党の政策に反対し、保守化が進みました。支持基盤も、民主党を支持していた保守派の南部の人々が共和党に入り、逆にアフリカ系アメリカ人は民主党に流れました。
これで現在のような立場が確立していったのです。
支持基盤
現在では、中西部の農業地帯や、南部、白人、敬虔なキリスト教信者など保守的な人々です。近年では、民主党の支持層だとされていた労働組合の一部も共和党にまわり、より保守的になっているとされています。
思想
市場を重視し、政府の介入を最小限にする「小さな政府」を基本理念としています。そのため、税金は誰に対しても平等であるべきとして増税反対をしています。2018年のトランプ大統領は連邦法人税を35%から21%に引き下げるという大胆な政策もこの思想からきているものといえます。
また、敬虔なキリスト教信者の支持があるため、人口中絶に対しては反対、同性婚も反対の傾向があります。
さらに、地球温暖化問題に対しては、地球の周期に過ぎないとして積極的な温暖化対策は行っていません。
民主党
(民主党のシンボル)
歴史
1800より前に、トーマス・ジェファソンが立ち上げた政党が、その起源だと言われています。1829年にアンドリュー・ジャクソンが民主党出身の大統領になりました。上記で述べたように、元々は、農民や労働者らに支持されており、関税や奴隷問題への介入などに反対していました。奴隷問題によって民主党は共和党に敗れ、共和党による政治的腐敗を打破しようと革新運動を起こすようになります。32年にフランクリン・ルーズベルトにより、今のような路線が確立しました。
支持基盤
ユダヤ系やアフリカ系、アジア系、中南米系などのマイノリティー、また女性や比較的新しい企業のトップも民主党を支持する傾向があります。
思想
共和党が保守主義であるのに対して、民主党はリベラル思想が強いです。一般的には、支援が必要な人たちに対して、社会福祉や生活保護を考えるのは政府の義務だとする、「大きな政府」という考え方が基本となっています。
人工妊娠中絶の容認、不法移民の受け入れを容認、労組重視、同性愛容認などをしています。これらによってマイノリティーの人々や女性が民主党を支持していたのです。
また、累進課税で大企業や高所得者が税金を多く払うべきだと考えていたり、環境問題にも積極的に対策していくべきだと訴えています。
おわりに
いかがだったでしょうか?このような正反対のような思想が現在選挙で戦っています。どんな政策が出されるか、どんな影響が出るのか以上のことを知っておけば理解が深まるかも。今後も注目していきましょう!
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