【新型コロナ、貿易摩擦】どうなる米中関係?

【新型コロナ、貿易摩擦】どうなる米中関係?

アメリカと中国の関係は歴史的にも非常に重要な位置づけとなっていますが、近年の情勢においては過去最悪と言われるほど関係が悪化しています。

両国に亀裂が生じている原因は何なのか?本記事では米中関係悪化の原因となっている諸問題について振り返ります。

米中貿易摩擦

米中貿易問題はトランプ氏が2017年に大統領に就任してから大きく問題となりました。就任当初は中国や日本に対し、アメリカは貿易で不当な利益を被っていると主張し、自国第一主義(アメリカファースト)のもと保護貿易の重要性を訴えていました。そして2018年初頭より中国に対し、制裁関税を開始。すると中国も報復措置として関税引き上げを実施。これに対しアメリカは再び関税引き上げを行うなど際限のない関税合戦が始まったのです。

その後トランプ大統領と習近平国家主席は交渉を重ね改善の余地を残してきましたが、依然として解決には程遠く、今日まで続いています。

新型コロナウイルス

そして2020年世界中で大きく問題となったのが、新型コロナウイルス。

パンデミックがアメリカに与えた甚大な被害をはじめ、世界中にそのような酷いさまが広がっているのを見るにつれ、私は中国に対しますます怒りを覚えるようになった。人々はそれを見ることができ、私はそれを感じることができる!

トランプ氏はアメリカの感染者数が増えたのは、発生源である中国が感染拡大防止に努めなかったからだと怒りの矛先を中国に向け、埋め合わせとして賠償金請求も示唆しています。

そして両国の争いは感染拡大のみにおさまっていません。今世界中で待たれているワクチン、つまりワクチン開発競争が起こっているのです。アメリカ側としては自国の感染者数を抑えるため、中国側としては途上国に供給するワクチン外交を検討しています。

既に臨床実験段階に進んでいる企業はアメリカ、中国が大部分を占めており、早期開発にむけて両国がしのぎを削っている状況です。

TikTok

そして最近新たな火種となっているのはTikTok問題。TikTokとはSNSの一種で、アメリカやインドなどで人気が高まっています。

2020年1月時点でTikTokはダウンロード数が、Facebook, Instagramを抑えてSNSの中で世界1位となっている。

画像出展:Sensor Tower

しかし中国系企業は中国政府に従わなければならず、ByteDance社が運営に携わっていることから、TikTokにおいては最悪の場合、個人情報の流出が危惧されています。そこでトランプ大統領はアメリカ国内から排除する方針を打ち出しました。

こうしてあっという間にアメリカで大人気のTikTokが排除される強硬策が下されるかと思われましたが 、トランプ氏は途中で米企業による買収という選択肢も示唆し、結果的に買収を容認する姿勢に一変しました。なお交渉期限を9月15日までです。

現在はMicrosoftやTwitterなどが買収から撤退し、オラクルが交渉権を握っているとの報道されています。

また米商務省も、9/20からアメリカ国内でのTiktok 新規ダウンロードが禁止に、11/12から国内での利用が全面禁止になると発表しました。

一方TikTok側も黙って見ているだけではなく、これに対抗する姿勢で売却介入を試みているトランプ政権を提訴する準備もしていることが明らかになっています。

国民の反応

このように米中関係は過去最悪とも言われているほど緊迫した状態が続いていますが、この一連の事態を一般市民はどのように見ているのでしょうか。

アメリカのある世論調査においては、「中国を好意的に思わない」と回答した人が66%にも及び、過去最悪の記録となっています。

青線:好意的に思わない緑線:好意的に思う
画像出典:Pew Research Center

一方中国側にも影響が出始めています。

アメリカへ留学する中国人学生はここ10年で4倍に増えています。しかし米中関係悪化によってビザの発給が一層厳しくなり、ここ最近は他の国へ行く学生も増えています。

このように一般市民レベルにおいても米中関係は影響しているようです。

大統領選によって米中関係はどう変化するのか?

さてアメリカ大統領選2020の結果によって、米中関係はどのように変化するのでしょうか?

トランプ氏が再選すれば、この4年間と同様、引き続き対中強硬策がとられていくことが予想されています。

中国のせいでアメリカと世界中の国々に甚大な被害がもたらされた!

特に新型コロナウイルスなどが関係悪化に拍車をかけ、トランプ氏は中国に対し、さらなる制裁や強硬策をとる可能性があります。

一方バイデン氏はトランプ氏よりも穏健な姿勢をみせており、強調路線に意欲的です。ただし安全保障や人権問題といったテーマではトランプと同様厳しい姿勢を貫いているため、後戻りできないほどの状態からは、バイデン 氏でも直ちに改善は厳しいとの声もあがっています。

おわりに

大国である米中関係の行く先は両国のみならず、世界中に影響を与えるでしょう。そのターニンングポイントとなりうるのは今回のアメリカ大統領選2020。果たして今後の米中関係はどうなるのでしょうか?

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