テロの歴史と、これからの私たち

政治コラム

先月4月21日、インドの南端にある国スリランカで痛ましいテロが発生し、日本人1人を含む250人以上が死傷しました。

このテロ事件についてスリランカ政府、当局によると実行したのはスリランカ国内のイスラム過激派組織であり、その組織のメンバーにはISの影響を強く受けた人物もいるとのことです。

テロの変遷

今日、テロリズムやテロ行為という言葉から多くの人々が真っ先にイメージするのは、イスラム過激派では無いでしょうか?事実、2001年9月11日に発生したアルカイーダによるアメリカ同時多発テロは世界に衝撃をもたらしました。

しかし、現代(1945年以降)の歴史を見てみるとテロリズムはイスラム過激派の専売特許ではなく、様々な組織が活動していたことがわかります。(表1)

海外ではこれまでにPLO傘下のパレスチナ系の組織や、IRAと呼ばれる北アイルランドの英国からの分離を目指す組織が当時の英国首相サッチャー氏らを標的とした爆弾テロを引き起こすなどの活動していました。

2001年以降はアルカイーダやISといったイスラム過激派組織が主体になりまた、現在では過激派組織に影響を受けた自国民による「ホームグロウン・テロ」が頻発するようになりました。

また日本においても1990年代まではテロ組織が国内に存在し、国内外で様々な活動を行っていました。

「過激派」と呼ばれる日本赤軍や丸の内にある三菱重工ビルが爆破され、388人の死傷者を出した「三菱重工爆破事件」「東アジア反日武装戦線 狼」、そして世界初の化学兵器を使用した無差別テロである「松本サリン事件」、「地下鉄サリン事件」を引き起こしたオウム真理教などです。

このようにテロは日本においても発生しており無関係なものではなく、むしろテロ先進国と言っても過言ではありませんでした。

テロを無くすには

近年のテロは民族・宗教的要因によるものが主であるため、テロ温床国への経済支援などは必要かつ重要なものであるものの、それだけではテロを防止するには不十分だと思われます。

また、武力による制圧は必要なことではあるがそれはあくまで対処療法に過ぎず、「テロリズム」という病を治療するには、長期的な根本的な治療が必要になってくるのではないでしょうか?

つまり各地域、民族、宗教の独自性を互いに尊重し、必要以上に干渉しない「良き隣人」関係を築いていくことが重要で、そのためには互いの伝統文化の交流や慣習の相互理解を深めていくことが必要不可欠であると思われます。

そしてより大切なことはテロを起こした人物とその人物の宗教や民族を一括りにせず、しっかりと分けて考えることでは無いでしょうか?

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