【選挙で罰金、BBQ!?】義務投票制のオーストラリア

政治コラム

日本の投票率は年々低下傾向にあります。

特に少子高齢化社会や若者の政治意識離れにより、若い世代の投票率は著しく低下しています。

投票率低下は、もはや日本だけの問題ではありません。世界各国も同様に頭抱えています。

しかし、投票率90%を超える国が存在します。

それはコアラ、カンガルーで知られるオーストラリア。本記事ではオーストラリアの選挙事情をご紹介します。

日本の選挙事情

日本での大きな選挙と言えば、国政選挙の参院選、衆院選などが挙げられます。

参考:総務省 国政選挙における投票率の推移 
http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/ritu/

近年の日本における投票率低下は深刻な問題となっています。

しかし、日本政府はこれまで何もしてこなかったわけではありません。

上の統計にもあるように、投票時間の延長、期日前投票の導入、最近では選挙権年齢を18歳に引き下げなど行っていますが、依然として改善はされていないようです。

ではオーストラリアは投票を呼び掛けるにあたってどのような工夫をしているのでしょうか?

選挙は義務、でもまるでパーティー!?

オーストラリアの選挙は非常に特徴的なシステムです。

それ故に、国政選挙の投票率はなんと90%を超える時もあります。

一体、どんな仕組みなのでしょうか?

選挙に行かなかったら罰金!

オーストラリアは投票義務制です。つまり投票に行かなければ、罰金が科されます。

その額はなんと約1600円です。

選挙に行かないだけで、1600円も取られるのはたまったもんじゃないですね~

オーストラリアのほかにも、ベルギー、スイスなどもこれを採用しています。中には一定期間、選挙権剥奪する国もあるくらい罰則に厳格な国が存在します。

確かに、これなら投票率上昇も期待できますね。

デメリットはあるのか?

もちろん、いいことだらけなら世界中でこの制度が導入されているでしょう。

そもそもこれを日本で導入するとどうなるでしょうか?

まず一つに、投票が権利なのか、義務なのかという問題が出てきます。義務とするには、合理的な理由が欠かせません。

もう一つは、この制度によって、罰金から免れるために投票に行き、自分の意思が反映されない投票となってしまうという問題です

我が団体が主権者教育に力を入れていますが、この主権者意識欠如によって、選挙自体の形骸化も懸念されます。

主権者教育とは何か気になった方はこちらの記事も!

投票日はBBQ!!

このような問題が存在する中、オーストラリアはさらなる工夫によって、選挙を盛り上げています。

なんと投票日はBBQが行われ、ホットドックやソーセージを食べることができます!

日本ではこのような光景はみられないですね、というより世界的にも珍しいイベントだと思います。

投票を義務付けながらも、BBQを開催し選挙を盛り上げようとするオーストラリアの作戦は、賛否両論あると思いますが、非常に巧妙ですね。

参考:How Compulsory Voting Works: Australians Explain
https://www.nytimes.com/2018/10/22/world/australia/compulsory-voting.html

おわりに

世界には他にも興味深い政治体制や選挙制度が存在します。気になった方はコチラも是非ご覧ください!

選挙年齢引き下げが、今後どう影響するのか見どころではありますが、少子化を考えると投票率上昇にはつながらないと私は考えています。

かつては富裕層、男性のみなどの制限選挙であり、私たちの先祖が必死に活動を続け、得た参政権が皮肉にも今日においては投票を棄権する人が存在するという現状です。

オーストラリアの選挙システムは、日本の投票率問題において、いい参考になると思います。

もちろん、政府も問題解決に努めていく必要性も大いにあるとは思いますが、同時に私たち国民の政治意識も重要であることも認識しなければならないでしょう。

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