みなさんこんにちは、蘭です!
今回は地方自治の要ともいえる[条例]についてお話したいと思います。
wikipediaより
条例は地方公共団体が制定しており、条例にはその地域の特徴が現れることや、
もし話題になれば地域の宣伝にもぐっと貢献することから
ユニークな名称や内容のものを施行するケースも少なくありません。
また、地方自治は民主主義の学校としても知られています。
自治体と市民をつなげ、その地域をもっと活性化していくためにも、条例は重要な機能を果たしているのです。
そこで今回は「その地域への愛情がたっぷり伝わってくる」条例3つをご紹介したいと思います!
光害防止条例 (岡山県井原市美星町)
美しい名前を持つこの町では、字のごとく素晴らしい天体観測をすることができます。
その景色を守るために施行された条例です。
光害(ひかりがい)とは、照明の光が環境や人々の生活などに悪影響を及ぼしてしまうことを指します。
美星町では、光害が発生すると特色である美しい夜空が見えなくなってしまう事態が考えられます。
この条例が生まれたのは1989年。
自治体の中でも先駆けて光害防止に努めた町なのです。
美星町には、流れ星の伝説と、その名にふさわしい美しい星空がある
天球に字を描き、その中を天の川が流れている。
さらに、地平線から天の川と競うように黄道光が伸び、頻繁に流れ星がみられる。
また、夜空の宝石ともいえる星雲や星団は、何千年、何万年以上もかかってその姿を地上に届けている
これら宇宙の神秘をかいま貝ることができる環境は、町民のみならず
全人類ことってかけがえのない財産となっている。
美しい星空を守る美星町光害防止条例 前文より
http://astrophotoclub.com/biseityou/biseityou.htm
前文も冒頭からとってもロマンチックですね!
りんごまるかじり条例 (青森県板柳町)
青森県の特産物といえばりんご!
りんごまるかじり条例の正式名称は、「りんごの生産における安全性の確保と千三者情報の管理によるりんごの普及促進を図る条例」となっています。
まさに消費者の安全と地産地消を願った条例です。
しかし、この条例ができた背景には意外な理由があります。
2002年8月、板柳町の農家12戸で発がん性のある無登録農薬をりんご栽培に使っていたことが明らかになり、青森のりんごの消費量は大きく落ちてしまいました。
この失敗を経て、青森県はりんごのサンプリングに力を入れ、各自治体がりんごの安全性を訴えるようになりました。
「青森のりんご」というブランドを守るべく、「りんごまるかじり条例」は生まれたのです。
板柳で生産されるりんごは、画像のように貼られたシールから生産者を知ることができ、これにより安全性を保証しています。
「青森のりんごをいつまでも安心して食べてもらえるように」という強い思いから、板柳市では今日も日本有数のりんご生産量を誇っています。
雪となかよく暮らす条例 (秋田県横手市)
北に位置する秋田県では、毎年多くの雪が街を白く染めていきます。
ただ市民にとっては、あまりにも多い降雪量の除去に悩まされてしまうことも。
そんな雪をもっと好きになってもらうため、この条例は制定されました。
「雪と親しむ日」を制定し、その日には運動会を開催したり、
雪を使って様々な工夫をしている人を「雪国マイスター」として表彰する制度など地域の特色を生かした催しが行われています。
条例が市の基軸となったことで、市民や自治団体も積極的に動いていくことができているのです。
おわりに
以上3つをご紹介しましたが、いかがでしたか?
条例を作るには「立法事実」という、その条例が必要に値するかの妥当性を考えなければなりません。
今回紹介した3つは、3つともその地域で何が起きているか、地域への魅力や課題を「市民目線で考えた上での立法事実」があったことがわかると思います。
そして、地域内での関わり合い、地域外へのPR…双方向から地域の魅力を伝えられること条例の持つ美点だともいえます。
あなたの住んでいる街やあなたのふるさとにはどんな条例があるかも、ぜひ調べてみてくださいね。
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